そうだ酒屋に行こう

こんにちは〜日本酒おじさんです。

地酒専門店に勤めている私ですが、時々お客さんにこんなことを聞かれることがあります。

「これってスーパーとかに売ってませんか?」

これお客さんとしては気になるところですよね?

お酒好きな方へのプレゼントとしてお渡しするのであれば専門店にしか売っていない貴重なお酒の方が相応しいでしょうし、自分用で飲むのであれば近場のスーパーでも手に入るのであればありがたい…などなどと様々な事情が考えられます。

結論として、地酒専門店で販売しているほとんどの日本酒または焼酎はスーパーなどの量販店では販売しておりません。

特約店制度ってのがありますゆえ

スーパーなどの量販店で販売しているお酒類は主に卸屋さんや独自の販売網を通して小売店に納入されています。

ですが地酒専門店に並んでいるお酒たちは酒蔵と酒屋が直接契約をして取引をする「特約店制度」を採用しています。

ですから酒蔵と契約がなければお酒を仕入れることができません。

ですから人気の日本酒銘柄をスーパーなどの量販店で手にいれることはできないのです。

じゃあ地酒専門店に行けば希少な人気銘柄を簡単にゲットできるんだよね!?というわけでもありません。

そこには商品取扱の厳しい条件があるのです。

ちゃんとした準備できてますか?

特約店になるためには厳しい条件があるのです。

まず第一に一見さんではダメなんです。

日本酒の業界ってすごーく人脈重視な業界なので業界内の方々との繋がりがとっても大事なんです。

ですから他の業界からポッと入ってこようとしてもなかなかうまくいかないのが実情というわけです。

信頼できないやつに自分たちの大切なお酒そして業界を渡すわけにはいかないという気持ちが強いのです。

希少な銘柄は転売のリスクが考えられる方には販売しないように店頭に陳列されず、裏の冷蔵庫にひっそりとしまわれているんです。

例えば、十四代の取扱がある酒屋さんに行って開口一番「十四代ください」と伝えても「売り切れです」と言われるのがオチです。

お客さんも日本酒業界に関わる最終消費者として品格が問われるというわけです。

第二に、ちゃんとした冷蔵設備を備えていないとダメです。

「ちゃんとした冷蔵設備」とは、具体的に−5℃で管理できる冷蔵設備が必要です。

ちなみに家庭用の冷蔵庫の適正温度は2℃〜5℃です。

そして第三に、酒屋さんのお酒にかける思いや情熱もとても重要な要素だと思います。

お酒に愛があるからお客さんに自信を持ってお勧めできるというものです。

こんな感じで特約店となって特別なお酒を取り扱うまでにはなかなかに大変な道のりあるのでした。

なんでも聞いてください♫

とはいえお酒について詳しくない方にとってそんな業界事情は知る由もありません。

もし何らかの理由でお酒を買う必要があって地酒専門店にいらした際は、迷うことなく店員さんに事情を伝えてみてください!

その際に店員さんからは…

  • 贈答用か自宅用か
  • 予算
  • 味わい(甘いか辛いか)
  • サイズ(720mlか1800ml)

などを聞かれると思いますので、可能であれば以上の点はわかるようにしておきますと大体の場合はちょうど良い希望に沿ったお酒を用意してくれると思います。

見てもなんのこっちゃ!の情報しか書いていない日本酒や焼酎のラベル…でも一つ一つの言葉の意味がわかってくると味わいがなんとなくわかるようになってきます。

今後は日本酒の用語についての記事も書いていこうと思います♫

それではまた〜

-日本酒